訪問介護事業で独立開業するときに必要なことについて説明します。

訪問介護事業とは

訪問介護は、居宅サービスのなかでも、もっとも多く利用されている介護サービスです。
ホームヘルパーが自宅を訪問し、要介護者の日常生活を手助けしています。

サービス内容には、身体介護(食事、入浴、着替え、体の清拭、排泄、通院介助など)と、生活援助(掃除、洗濯、ゴミ出し、買い物、薬の受取りなど)があります。

訪問介護事業を開業するには、事業所を置く所在地の都道府県に介護事業者指定申請をして、指定介護事業者として許可を受けること必要があります。開業にかかる費用は高くないので、参入しやすい介護サービスといえます。

訪問介護事業で独立開業するときに必要な要件

◯法人格の取得

訪問介護事業開業・立ち上げは、株式会社、合同会社、社会福祉法人、医療法人、NPO法人などの法人格に限られます。

◯人員基準

・常勤管理者
訪問介護事業所ごとに1名の常勤管理者を置きます。常勤管理者の資格要件はありません。
また、サービス提供責任者・ヘルパーと兼務することができます。

・常勤のサービス提供責任者(1人以上)
訪問介護事業所ごとに、訪問介護員の中から1名を、常勤のサービス提供責任者とする必要があります。
(介護福祉士、1級ヘルパー、実務経験3年以上の2級ヘルパー、 介護職員基礎研修修了者、保健師、看護師、准看護師のうち1名)
また、前3ヶ月間の平均利用者数が40人(1単位)を超えるごとに、サービス提供責任者を1人以上追加しなければなりません。
前3ヶ月間の平均利用者数が40人を超える場合、2人目のサービス提供責任者は、所定労働時間が常勤職員の1/2以上である場合に限り、非常勤でもかまいません。

・訪問介護員等(常勤換算方法で2.5人以上)
介護福祉士、訪問介護員養成研修1級・2級課程修了者、介護職員基礎研修修了者、看護師、准看護師などの訪問介護員は、 常勤換算で2.5人以上置かなければなりません。(サービス提供責任者を含む)
常勤換算方法とは、その事業所で働く従業者の1週間の総勤務時間数を、常勤職員が1週間に勤務すべき勤務時間数で割って、非常勤職員・パート職員の人数を一般常勤職員の人数に換算する方法です。
常勤職員が1週間に勤務すべき勤務時間数が32時間を下回るときは、32時間で計算します。

◯設備基準

・事務室:事業の運営を行ううえで適切な広さであること
・相談室:利用者や家族のプライバシーを確保できる構造であること
・設備・備品:事務機器、鍵付き書庫、会議室・研修室、専用自動車、駐車場、速乾性の手指消毒液など
・その他:指定訪問介護に必要な設備

◯運営・その他

下記の要件を満たす運営基準により、事業を行わなければなりません。
・利用申込者にサービス内容を説明し、同意を得る
・正当な理由があるとき以外は、サービス提供を拒否しない
・利用者の居宅サービス計画が記された書面またはそれに準ずる書面に、サービス提供の日や内容を記録する
・事業実施地域等の関係でサービス提供が困難なときは、他の事業者を紹介する
・指定訪問介護の目標と目標達成のための具体的なサービスの容等を記した訪問介護計画を作成する
・病状急変等を想定して、主治医への連絡などの緊急時の対応を整える
・居宅介護支援事業者、保健医療機関、福祉機関などと密接に連携しながらサービスを提供する
・運営規程を整備する
・衛生管理を常に徹底する
・秘密保持を徹底する
・利用者本人や家族からの苦情あるいは事故発生時にはしっかりと対応し、内容を記録する

訪問介護事業指定の申請に必要な書類

・申請書
・付表 訪問介護・介護予防訪問介護事業所の指定に係る記載事項
・定款(原本証明必要)
・登記事項証明書原本
・勤務体制および勤務形態一覧表
・組織体制図
・管理者・生活相談員・経験看護師、精神保健福祉士に準ずる者の経歴書
・雇用契約書や雇用証明書など従業者の雇用を示す書類(本人が署名・押印したもので原本証明必要)
・従業者の資格証明書のコピー
・施設内で撮影した従業者の写真(集合写真でもよい。1人ずつ職・氏名を記載する。証明写真不可。)
・就業規則(原本証明必要)
・平面図、写真(外観・各部屋:写した方向を平面図に記載する)
・運営規程
・利用者からの苦情処理の際に講ずる措置の概要
・決算書・資本金支払証明書・通帳のコピーなど資産状況を証明する書類(原本証明必要)
・損害保険の加入証明書類
・付近の地図(住宅地図および案内地図)
・契約書
・役員名簿
・介護給付費算定に係る体制などに関する届出書(別紙1及び別紙2)

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